クラーケンは、日本ではそこまで馴染みの深いものではありませんが、映画や神話などに登場する恐ろしい存在です。
現代では未確認生物ともされています。
ここでは、クラーケンの伝説や映画について徹底解説していきたいと思います!
また、ある地図にクラーケンの姿が写っている?とされているものも発見されています。
クラーケンは実在していたのか?
さっそく見ていきましょう。
クラーケンとは?
まずは、クラーケンとはどんな存在、姿なのかをチェックしていきましょう。
中世〜近世ごろまで信じられていた、北欧伝承上の海の生物で、非常に大きな姿をしています。
クラーケンと言えばタコが最も有名ですが、イカであったりエビやヒトデなど、描かれている姿は様々です。
恐らく現在よりも航海術などが発達していない頃は、海に出るということは非常に大変なことであり、何か事故などが発生しても陸で待っている人にとっては何があったのか分からないことから、クラーケンのような伝説がでたのではないでしょうか。
では、もう少し詳しくクラーケンを掘り下げてみましょう。
海の魔物として恐れられている
海に住んでいる魔物で、クラーケンに一度狙われてしまうと、船から海へ落とされてしまい、人を残らず食べてしまうと言われています。
つまり、船を標的として人間を捕食しようと襲うということですね。非常に怖いです。
また、ノルウェーのロフォーテン諸島では強い潮流がありメイルストロムと呼ばれています。
当時このメイルストロムは、クラーケンが起こすと信じられていたのです。
確かに大きなクラーケンの存在が信じられていれば、大渦はクラーケンが起こしていると考えても不思議ではありません。
大渦自体も怖いものであったと思いますが、クラーケンが起こすとなると恐ろしいですね。
もしかしたら子供が近づいたりしないように言い伝えられたのかもしれません。
クラーケンは人を食べてしまうということから、海の魔物として恐れられていたのです。
体のサイズはまちまち
クラーケンが、タコ以外でも描かれていることからも推察できますが、体のサイズは伝承などによって違っているようです。
大きな船ほどの大きさのものもありますし、クロンファートのブレンダンに登場する、クラーケンと思しきものは2.5kmもあったようです。
両者には、かなりの差がありますが、個体差でもあったのかもしれません。
ここまでの差があると、もしかしたら全く違うものをクラーケンと呼んでいる可能性もあるかもしれません。
クラーケンのモデルとされるダイオウイカ
クラーケンのモデルとして、ダイオウイカが挙げられています。
始めて標本が捕獲されたのは、1861年のことです。
恐らく、それよりも前から目撃されていたり、打ち上げられたりしたこともあったのでしょう。
この時には、胴体の一部のみが採取されたそうです。
ダイオウイカは、だいたい10mほどが平均と言われていて18mを超えると大きいものとされているようです。
ですが、ダイオウイカのほとんどが死んでいる状態で発見されており、さらに深海に住んでいるために調査が進んでおらず、もしかしたらこれよりも大きな個体が存在している(していた)可能性もあります。
伝説で伝えられているよりも、ダイオウイカは小さく感じますが、伝説では話が大きくなってしまったのかもしれませんね。
クラーケン伝説
では続いて、クラーケン伝説について詳しくご紹介していきましょう。
伝承はたくさんありますので、広く知られている伝説をピックアップしたいと思います。
クラーケンはどのように語り継がれているのでしょうか?
航海をする者にとって怖い存在
風が凪いでいるのにも関わらず、波が立っているのはクラーケンが出現する前兆と言われています。
ひとたび出会ってしまえば、必ずクラーケンの餌食になってしまうとされています。
クラーケンはまず、船を逆さまにしたりして転覆させ、人を海に落として捕食するのだそう。
海に出る人にとっては、船を転覆させられるだけでもかなりの恐怖です。
島と思って上陸
上でも少し触れましたが、15世紀のクロンファートの「聖ブレンダン」では、島だと思い上陸しましたが、実はクラーケンだったようです。
体長はなんと2.5kmにも及び、かなり大きなものだったようですね。
このクラーケンはミサが終わるまで、動かなかったそうです。
こちらでは、温厚な描かれ方です。
また、似た伝承で巨大な魚のアスピドケロンという海の魔物がいます。
かなり巨大で、島と間違えてしまうこともあるようです。
このエピソードで紹介されているのは、クジラではないかとも言われていますが、もしかしたらアスピドケロンなのかもしれません。
温厚な姿を描いた伝説もある
クラーケンは排泄物、もしくは体臭に何らかの香りがあり、魚を集めることができるといいます。
その現場に居合わせることができると、魚を大量に収穫することができると言われています。
また18世紀エリック・ポントピダンによる「ノルウェー博物誌」では、クラーケンに遭遇した時のことが書かれています。
スミを吐いて逃げていったようですが、あたりの海は真っ黒になってしまったそうです。
恐れられているクラーケンですが、襲わずに逃げるということもあるようです。
地図に登場したクラーケン?
実在していると確信してしまうようなクラーケンの姿が、以前Googleの地図サービス「Google Map」に写り込んでいるという噂が浮上しました。
世界中を撮影しているGoogleMapには、様々なものが写り込んでいることがあります。
普段目にすることはできないけれども、地図にのみ写り込んでいるということもあるのかもしれません。
巨大なイカのような影
Googlemapイカ(?)の座標
※暗い中にパッとイカのような影が映りますので、ご注意ください。
パッと見た感じでは分からないのですが、よくよく見るとおかしなことがわかります。
この影は120mほどもあるようで、物体なのだとしたら何なのでしょうか?
何かが反射しているのかもしれませんが、引きで見て見ると海深くにあるのが分かります。
GoogleMapはここまで解像度が高かったのかと思わせるほどです。
どういう状態で何が写っているのか分かりにくいのですが、謎が深いです。
巨大なカニまでも
イギリスのウィスタブル港に突如現れた、15mほどはある巨大なカニ。クラブジラとして注目を集めました。
ですが、現在クラブジラはウィスタブル港を見ると存在していません。
それもそのはず!
クラブジラは、ジョーク写真だったとされています。
写真を撮った本人が告白していて、残念ながらクラーケンではなかったようです。
日本にもいた?日本の巨大魚伝説
ここまでは海外でのクラーケン伝説についてご紹介してきましたが、日本に伝わっている伝説もあるのです。
特に興味深いのは赤えいです。
こちらは、上で紹介したクロンファートの「聖ブレンダン」と非常に状況が似ているのです。
もしかしたら、同じクラーケンに遭遇しているのかもしれません。
さっそく見ていきましょう。
赤えい
1841年に桃山人によって作られた絵本百物語に、赤えいについて書かれています。
赤えいの魚(あかえいのうお)とも呼ばれていて、赤えいは全長12km以上もの大きな魚で、砂が溜まってしまうと海上へと浮かび、砂を落とすのだそうです。
その時に、赤えいを島と思って登ってしまったりすると、いつしか赤えいは海へと潜ってしまい、落とされて海へ沈んでしまうそうです。
また、赤えいが沈む時に波を大きく立てるために、乗ってきた船は壊されてしまうのだそうです。
内容的に非常に似ていて、日本では妖怪とされています。
オキナ
同じく絵本百物語では、オキナというものも掲載されています。
オキナは全身を見ることができないくらいに大きく、クジラをも捕食すると書かれています。
また、オキナが海から海面へ上がる時には、雷鳴のような大きな音が聞こえてくるのだそうです。
さらに詳しく生態についても書かれていて、蝦夷(現在の北海道あたり)に生息しているが、春だけ南の海へ移動するそうです。
オキナを観察していたような感じすら受けますね。
クラーケンを題材にした映画
クラーケンは怖いイメージがあるせいか、映画の題材としても使用されることがあります。
ここでは、人気のクラーケンを題材にしている映画をご紹介していきます。
想像上のクラーケンですが、次のお休みの楽しみにしてみてください。
パイレーツ・オブ・カリビアン
人気のパイレーツ・オブ・カリビアンのシリーズの中でも、クラーケンが登場するのはデッドマンズ・チェストです。
ヒール役として登場するデイビィ・ジョーンズは、擬人化したクラーケンのような姿をしています。
いわゆる伝説のクラーケンとは違いますが、実際にイギリスの伝承されているフライング・ダッチマン号という幽霊船に乗っているという設定です。
パイレーツ・オブ・カリビアンはシリーズで続きものになっていますので、シリーズワンから見た方が楽しめるかもしれません。
海底二万哩
原作はジュール・ヴェルヌの小説「海底二万里」を映画化したものです。
1954年に公開された映画で、舞台は1868年世界各地で謎の怪物による海難事故が頻発します。
アメリカ政府からの依頼によって、海洋学者アロナクスと助手のコンセイユが調査を開始します。
ですが、怪物は意外な人物ということが分かったのもつかの間、予定外の島で現地部族と対立してしまいます。
そこで、巨大なイカが現れてしまいます。
まとめ
クラーケンは伝承の中のものとされていますが、もしかしたら深海のまだ見ぬ場所に存在しているのかもしれません。
いつの日か、その姿を観測できる日が来るかもしれません。
ですが、海に出る時には絶対に遭遇したくない生物でもありますね。
海に出る時にはクラーケンにご注意ください。
【参考サイト】
wiki
クラーケン(wikipedia)
赤えい(wikipedia)
メアリー・セレスト(wikipedia)
クラーケン海(wikipedia)
アスピドケロン(wikipedia)
メイルストロム(wikipedia)
クロンファートのブレンダン(wikipedia)
ダイオウイカ(wikipedia)
絵本百物語(wikipedia)
パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト(wikipedia)
フライング・ダッチマン号(wikipedia)
コメント
COLLAGEかもしれないが、見た気がする。
巨大生物、孤体を造っておいて、自らを許して仕舞うのは人なのか。