ケサランパサランという未確認生物のことを知っていますか?
伝説上の生物とも、ただの作り話とも言われていますが、ずっと以前から存在が噂されている生物なのです。
ここでは、ケサランパサランの生態と正体に迫って行きたいと思います。
さっそく見て行きましょう。
ケサランパサランとは?

出典:Wikipedia
その見た目は、フワフワとした毛だけのもので、突然降ってくる・落ちているとされている謎の生物です。
白い色でパッと見た感じでは、少女マンガなどに出て来そうな風貌です。
ケサランパサランではなく、ケセランパサランなど少し違う場合もあり、名前の由来には諸説ありますが、サンスクリット語が由来しているとされています。
古くは江戸時代、和漢三才図会にヘイサラバサラとして、ケサランパサランに似た種類の生物が記述されています。
このケサランパサランについて、より詳しく知って行きましょう。
綿毛のような毛玉状
全体が綿毛で、丸い塊のようなもので、大きさは手のひらに乗る程度のもので、個体差があるとされています。
目玉などがあるわけでもなく、全体が毛で覆われているまさに毛玉状のものです。
フワフワと動いて、意思があるのかも不明です。
感覚としては、マリモが近いのかもしれませんね。
マリモよりも毛が長く、空中に浮いて(風に飛ばされて?)いるようです。
突然このようなフワフワの物体が、道を歩いている時に降りて来たりしたら、つい手にとってしまいたくなりそうですね。
妖怪なのか未確認生物なのか不明
伝承によっては、ケサランパサランは実は妖怪とされている場合もありますが、未確認生物なのか不明な生き物です。
一般的に妖怪と未確認生物は分けられていますが、ケサランパサランの場合には、どちらとも言えない立場にあります。
また、もしかしたら元々妖怪としての存在と、未確認生物としての存在が別々だけども、総称してケサランパサランと読んでいる可能性もあると言われています。
ややこしい話ですが、妖怪か未確認生物なのか線引きが曖昧になっていて、詳細不明ということですね。
フワフワと動く
ケサランパサランは無風の場所でも、フワフワと動くと言われています。
通常の毛玉や埃の類であれば動けないはずですが、通常の毛玉と見分けるには自力で動くかどうかがポイントとなりそうです。
また、増殖したりすることもあるようですので、こちらも大きなポイントとなります。
フワフワしたものが勝手に動くというのは、少々不気味なものがあります。
ですが、もしもケサランパサランと思しきものを拾った時には、勝手に動くのか観察してみましょう。
ケサランパサランの正体?様々な説
ケサランパサランには、一体どんな正体が隠されているのでしょうか?
詳細不明で未知の生き物なので、ハッキリしたことは分かっていませんが、以下のような説が挙げられています。
こちらもチェックしておきましょう。
妖怪説
上記では、妖怪か未確認生物か不明という点を挙げましたが、実は妖怪に毛羽毛現(けうけげん)という全身が毛で覆われている妖怪が存在しているのです。
この毛羽毛現が、ケサランパサランと間違われている可能性があるというのです。
この毛羽毛現は、そうそう見ることはできない妖怪とされていて、疫病神ともいわれていますが、直接的に何か害を及ぼすものとはされていません。
また毛羽毛現の文字は、希有希見とされることもあります。
希有希見という表記だけを見ると、とても疫病神とは思えない希望に満ちた表記ですね。
疫病神説は毛羽毛現が現れると、病人などが出るとされている部分から言われています。
特に何も害がないという部分のみ似ていますが、ケサランパサランと同じとは言い切れない部分がありますね。
ガガイモの種説
ガガイモというのは植物で、古くはカガミクサとも呼ばれていた植物です。
日本の九州より北側に分布していて、一度生えるとどんどん増えて行きます。
このガガイモの種は綿毛になって、風で飛ばされていくのですが、非常に幻想的な雰囲気を持っているのです。
フワフワと毛足が非常に長く、真っ白です。
種というだけあって、茶色い種が白い綿毛についているのですが、もし種だけ何らかの原因で取れてしまった場合には、ケサランパサランの特徴を完全に網羅しています。
ケサランパサランが生物ではないとしたら、ガガイモの種を指している可能性は高そうですね。
オーケン石説
オーケン石というのは、オケナイトやラビットテールとも呼ばれる石です。
以前SNSでも話題になった、フワフワの石ですね。
非常に変わった石で、繊維状になった細いフワフワとしたものに覆われています。
実際に触った感触も毛を触っているような感じで、いわゆる石とはかけ離れています。
確かに、この見た目はケサランパサランの特徴と合致しますが、オーケン石では降ってくるというのは難しそうです。
どちらにせよ、オーケン石はパワーストーンとしても人気があるので、幸運を運んでくれるかもしれませんね。
カビなどの説
気持ちの良い話ではありませんが、カビやホコリとケサランパサランを見間違えてしまっている説もあります。
フワフワ浮いていることもあるかもしれませんし、増殖するというのもこれらでしたら、有り得る話です。
残念ながらケサランパサランの特徴に当てはまってしまいますね。
白カビなどもありますし、ホコリはグレー色をしていることが多いですが、たまたま白っぽいものもあるかもしれません。
もし不衛生な場所から見つけられたとしたら、それはケサランパサランではなく、カビやホコリなどかもしれません。
動物の排泄物説
鳥類が消化することができなかったものが、ペリットとなり吐き出されることがあります。
小動物を食べた鳥類が、そのうちの毛などの消化し切ることができなかった場合、ペリットとして吐き出されます。
このペリットの中で、もしも毛玉だけの部分というものが発生した場合、ケサランパサランとされているのではないかとする説です。
もし、ペリットと思しきものを見つけても、どんな細菌が存在しているのか分からないため、無闇に触れない方が良いとされています。
見つけても、ペリットの可能性がある場合、触らないようにした方が良いですね。
ケサランパサランにまつわるジンクス
存在自体が不思議で珍しいケサランパサランは、なかなか見つけることができないとされているため、様々なジンクスも囁かれているのです。
その中でも、よく知られているジンクスをご紹介します。
見つけたら幸せになれる
ケサランパサラン自体を見つけることができたら、幸せになれるというものです。
また、もし見つけても周りに見つけたことを伝えると、その幸せは無くなってしまうとも言われているので、誰にも話したりしてはいけません。
まるで宝くじのようですね。
この誰にも話したらいけないという点から、見つけた時から大切にしていて、その次の代でもと、ケサランパサランをずっと大切にしている家があるという話にまで発展しています。
また、ケサランパサランを見つけ、大切にしている家は、嫁入りの時に分けて持っていくという話まであります。
2回以上見るとよくない
見つけると幸せになれるケサランパサランですが、1年間の間に2回以上見てしまうのも良くないとされています。
欲張ってはいけない、というような意味合いなのかもしれませんが、もし2回以上見てしまったら幸せは無くなってしまうようです。
何度も見たらどんどん幸せになれるだったら、躍起になって探してしまうかもしれませんね。
もしケサランパサランを見つけても、1年以内に2回目を見ないように注意しましょう。
似ている現象「エンゼルヘア」
日本ではあまり知られていませんが、エンゼルヘアという現象はケサランパサランとよく似ている現象とされています。
エンゼルヘアについても知って行きましょう。
髪の毛状のものが落ちてくる
突然空から髪の毛のようなものが、フワフワと落ちてくるのがエンゼルヘアです。
まるで天使の髪が漂うように落ちてくるので、エンゼルヘアと呼ばれているようですね。
このエンゼルヘアは多少ベタベタすることもあるようです。
多くの原因はクモの糸とされている
エンゼルヘアの場合には、すでに原因が特定されていて多くの場合はクモの糸が原因とされています。
雲の巣に顔や体がぶつかってしまうというこではなく、どうやらクモの糸が落ちてくるという現象があるようです。
クモの種類によっては子グモの場合、バルーニングと言って飛行することがあります。
バルーニングの方法はいろいろあるようですが、この時に糸がふわりと飛ぶとエンゼルヘアになるようです。
ケサランパサランの育て方
続いてまことしやかに噂されている、ケサランパサランの育て方についても見て行きましょう。
もしも、ケサランパサランを見つけることができたら、長く育てられるようにチェックしておきましょう。
通気性の良い箱
ケサランパサランを、通気性の良い箱へしまいます。
桐箱が良いとされていて、穴が空いているタイプを使う方が良いそうです。
通気性が悪いと、ケサランパサランが死んでしまうとも言われています。
そして、飛んで行ってしまわないように、蓋をしておきましょう。
おしろい粉を食べる
そして、食べ物も準備しなくてはなりませんが、おしろい粉を食べるとされています。
着色料や添加物などが入っていない方が良いとされ、パラパラと箱の中へ入れておいてあげましょう。
野生(?)状態のケサランパサランは、おしろい粉を食べることはできないと思いますので、他の食べ物を食べることもあるかもしれませんね。
捕獲展示している動物園がある!
ケサランパサランについてご紹介してきましたが、実はケサランパサランを捕獲展示している動物園があるのです。
その動物園は、姫路城のすぐ隣にある姫路市立動物園です。
こちらでは、ケサランパサランを展示しているのです。
しかも3体ほどを展示していて、非常に綺麗な白いケサランパサランが、ケースに入れられています。
ここで展示されているケサランパサランの正体については、分かりませんがお近くへ行った際にはぜひ立ち寄ってみてください。
ちなみに、入園料もとてもリーズナブルで大人200円 / 小人30円です。
ぜひ、旅の予定の参考にしてみてください。
まとめ
ケサランパサランは、とっても可愛らしい姿をしていますが、謎に満ちている不思議な生物です。
もし見つけたら幸運を逃がさないように、誰にも話さないようにしてください。
また、ケサランパサランを展示している姫路市立動物園も、試しに足を運んでみてください。
【参考サイト】
wiki
ケサランパサラン(wikipedia)
オケナイト(wikipedia)
Angel hair(folklore)(wikipedia)
毛羽毛現(wikipedia)
ガガイモ(wikipedia)
姫路市動物園(wikipedia)
和漢三才図会(wikipedia)
ペリット(wikipedia)
バルーニング(wikipedia)
姫路市
姫路市立動物園(姫路市)
コメント