以前、恐竜土偶が発掘されたのはご存知でしょうか?
パッと聞いた感じでは「恐竜の形の土偶なのか」と、大きな疑問にはならないかもしれません。
ですが、人間と恐竜は共存していなかったはずです。
ということは、恐竜の土偶が存在しているというのは、不思議なことです。
ここでは、オーパーツと呼ばれている恐竜土偶の真実に迫っていきたいと思います。
さっそく見ていきましょう。
恐竜土偶とは?

出典:Wikipedia
恐竜土偶とは、1945年に発掘された、文字通り恐竜としか思えないような土偶のことです。
人間と恐竜は共存していないはず、ということからオーパーツの可能性があると言われてきましたが、オーパーツではないと否定されてもいる謎の土偶です。
より詳しく恐竜土偶について知っていきましょう。
メキシコで発見された恐竜型の土偶
メキシコのアカンバロにて、ドイツ人実業家であり考古学マニアであるワルデマール・ユルスルートが発見したのが恐竜型の土偶です。
恐竜型の土偶とは言っても、どの恐竜の種類までが判定できるものではなく、恐竜と思しき形の土偶というのが正しい表現です。
ですが、写真を見る限り確かに恐竜のような土偶です。
恐竜の形をした土偶が発見されたとなれば、かなりびっくりしたのではないでしょうか?
発掘を行っていたのは、ワルデマール・ユルスルートの息子と使用人のようですが、どれだけ驚き、喜んだことでしょう。
一行は、さらに発掘を続けて行くのですが、非常に多くの土偶が発掘されていくのです。
7年で3万2千体も発掘された
その後、発掘を続けていったのですが、次々と土偶が発見されました。
その数はなんと7年間で3万2千体にも及びます。
そのうちの、全てが恐竜土偶ではありませんが、多くの割合で恐竜土偶が発掘されたようです。
こんなにたくさんの土偶などが発掘されたなんて、それもすごいですが、恐竜の土偶がたくさん出てくるというのには、何か意味があるのかもしれませんね。
恐竜と人間が共存していたのではないかと騒然
冒頭でも触れましたが、恐竜と人間は同時に存在していないと考えられていました。
ですので、この土偶を作った頃の人たちは恐竜のことは知らないはずです。
つまり、恐竜土偶が存在しているのはおかしい、オーパーツであるということになりますね。
恐竜が学術的な意味で、初めて記録されたのは1677年とされています。
それよりも前に、絶対に発見されていなかったとは言い切れませんし、個人で謎の骨などを発掘していた可能性もあります。
それでも、恐竜の骨から全容を明らかにしたりするのは、予算や時間の面を考えても、容易なことではなかったでしょう。
また、恐竜土偶以外にも遺跡などに恐竜のようなものが見られることはありました。
ポンペイのモザイク画には、狩猟風景と思われる部分に恐竜らしき生物が描かれています。
カンボジアのタ・プロームには、恐竜のようなレリーフがありますし、有名なレオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザにも、恐竜らしき生物が描かれています。
このように、以前から恐竜と思しき生物が描かれていることはあったのです。
非常に不思議なことですし、どのようにして描かれていたのでしょう。
恐竜土偶が作られた多くの説
では続いて、恐竜土偶がどのようにして作られたのか?という説を検証してみましょう。
結果的にはハッキリ分かっていないのが、恐竜土偶です。
もし、実際に恐竜土偶は古代に作られたものなのだとした場合、どのような理由によって作られたのかを考えていきます。
すでに、上で恐竜と共存していた可能性には触れていますので、他の可能性についてご紹介します。
では見てみましょう。
古代の人は恐竜の骨を発掘していた
恐竜土偶を作っていたころ、もしかしたら既に恐竜の骨を発掘していたのではないかとする説です。
現在のように、土の中から骨を取り出して、標本のように組んでいたかどうかは分かりません。
ですが、どこかに形が露出していたりして地層の中にある骨の形から、どのような生物だったのかなどを想像していた可能性がありますね。
また、当時は存在していない(もしくは見かけることができない)ものであれば、憧れを感じたり、恐れを抱いたりしたのかもしれません。
それによって結果的に、土偶などの形として残っているのかもしれませんね。
素人考えでも、確かにこのような可能性も考えられます。
発掘された記録が1677年とされていても、それより以前に発見されていた可能性は大いにあります。
そのような証拠というのは難しいかもしれませんが、ずっと以前に発掘されていた説であれば、土偶やレリーフの説明もつきますね。
爬虫類などを参考にして作られた説
恐竜に見えるのは、我々が既に恐竜を知っているからであって、恐竜土偶を含めて他のレリーフなどは爬虫類を参考にされているかもしれないという説です。
確かに恐竜というものを知らなければ、爬虫類や大型生物を、多少創作して作ったものに見えなくもありません。
それが結果的には、恐竜に似ていたという可能性も考えられますね。
恐竜に似せて作ったのではなく、元は爬虫類や大型の生物を模しているのかもしれません。
この説の場合には、上で紹介した発掘したというのも同時に考えられます。
発掘をした上で、どんな生物なのか考える時に、爬虫類などとイメージを重ねていた可能性ということですね。
いずれの場合にしても、何かを参考にして作られたのかもしれません。
謎は多く残りますが、実際に人間と恐竜が共存していなくても、恐竜土偶などを作るに至る可能性はあります。
恐竜土偶の疑問
話を一度、恐竜土偶へ戻したいと思います。
多くの数が出土した恐竜土偶ですが、様々な疑問の目を向けられています。
元々、実業家であり考古学者ではなかったワルデマール・ユルスルート、そしてこれまでの考えとは全く違った発見ということで、懐疑的な目を向けられてしまうのです。
また、それに対しての裏付けのようなものも出て来てしまいます。
そしてこの懐疑的な見方をされてしまったことで、ワルデマール・ユルスルートは気を落としてしまい、発掘を中止してしまうまでに至ります。
中止したのは、1952年のことでした。
運悪く結果が重なってしまったのか、それとも後ろめたいことが隠されているのか。
こちらもチェックしていきましょう。
恐竜土偶の年代測定が行われたが・・・
ワルデマール・ユルスルートが発掘を中止してから、約16年後の1968年。
友人の地質学者であるチャールズ・ハプグッド教授が、恐竜土偶の年代測定を行なってくれたのです。
ベータ線計数法で測定した結果、紀元前1000〜4000年ごろとされました。
これで、懐疑的な見方も一蹴できるかと思われたつかの間、翌年に行われた熱ルミネッセンス法によると紀元前2500年±250年という結果が出されました。
年代にかなりの差がありますし、どちらの測定方法も土偶に使われている材料についての測定とされてしまいます。
つまり、古い地層の材料を使って捏造をしたのであれば、話が通ってしまうということです。
また、正しい測定の手順を踏んでいない可能性や、土中塩類が付着していないことについても指摘されてしまいます。
恐竜っぽいものだけ取り上げた?
発掘された土偶についても、指摘がされています。
あえて、恐竜に似ているようなものばかりを、大きく取り上げているのではないかとも指摘されているのです。
数多くある土偶から、恐竜的な雰囲気のものだけを取り上げたとしても、実際に出土しているのであれば関係ないようにも思えます。
ですが、考古学的には何か違う部分があるのでしょうか。
もしかしたら、多少パフォーマンス的に見えた部分があったのかもしれませんが、この点も指摘されています。
個人が3万7千もの土偶を作れるだろうか
捏造された可能性についても声が挙げられていますが、トータルで出て来た土偶は3万7千体にも及びます。
これらを個人で作ることが可能でしょうか?
財力があったとしても、3万以上もの土偶を作るのは、かなり時間も手間もかかります。
例えば、恐竜土偶だけを捏造しているとしても、古い測定結果が出るような土偶を作り、もう一度土へ埋めるという大変な作業に変わりはありません。
捏造の可能性や、説を言い出すときりが無い気もしますが、その場所のダム建設を阻止するために恐竜土偶を捏造したという話までもあります。
最終的に、恐竜土偶が発掘された場所は現在ダムとなってしまっています。
真実は分かりませんが、確認できるのはもっと先のこととなりそうです。
恐竜土偶の他のオーパーツ
オーパーツとして有名なものは、恐竜土偶以外にもたくさんあります。
ここでは、他のオーパーツについてもご紹介していきます。
こちらも見ていきましょう。
黄金ジェット
コロンビアで発見された、黄金スペースシャトルとも呼ばれているオーパーツです。
一時期話題になったので見たことがある方も多いでしょう。
黄金細工で大きさは5×1cmほど、まるでジェット機のような姿をしています。
左右に翼があり、垂直の尾翼が施されているのです。
航空力学的に、空を飛ぶことができるとも言われていますが、似たようなデザインのものも多く発見されていて、単に生物などを模したものではないかとも言われています。
ヴォイニッチ手稿
謎の未解読文字が書かれているのが、ヴォイニッチ手稿です。
誰が何のために制作したのか、はたまたジョーク的なものなのか、全く正体が分かっていない手稿です。
全世界で解読が進められていますが、未だに解明されていません。
また、挿絵が多く入れられていますが、こちらの意味も分かっていないのです。
※詳しくはこちらの記事をご覧ください。
【ヴォイニッチ手稿の謎】架空なのか並行世界のものなのかその謎に迫る
遮光器土器
遮光器土偶は、日本の東北地方でよく見られる土偶の1つです。
何か不思議かというと、土偶の目の部分が雪国の人が使う遮光機にそっくりという点です。
また、服装も宇宙服のようだと言われています。
また、この土偶自体宇宙人を模しているのではないかとも囁かれています。
確かに人とは思いにくいかもしれませんね。
まとめ
恐竜土偶には、大きな謎も多くあります。
ですが、出土した場所がダムの底へと沈んでしまったため、追跡調査も難しくなってしまいました。
捏造だったのか、それとも実際に発掘されたのか、真実は分かりません。
いつか解明される時が来る日を楽しみに待ちましょう。
【参考サイト】
wiki
恐竜土偶(wikipedia)
オーパーツ(wikipedia)
黄金スペースシャトル(wikipedia)
ヴォイニッチ手稿(wikipedia)
遮光器土偶(wikipedia)
タ・プローム(wikipedia)
恐竜(wikipedia)
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